【個展】アピチャッポン・ウィーラセタクン 「Solarium」
会期:2024年3月16日(土)- 5月25日(土)
開廊:12:00 - 18:00
休廊:日・月・祝は休
会場:SCAI THE BATHHOUSE
住所:東京都台東区谷中 6-1-23 柏湯跡 ギャラリー
料金:入場無料(画廊での展覧会です)
ギャラリーの公式ページ:
チェンライでの展示、ひとつめの部屋
【関連】アピチャッポン・ウィーラセタクン「タイランド・ビエンナーレ チェンライ 2023」出品作《Motion Pictures Project at Mae Ma School》
第2のモーション
タイトル:Solarium (ソラリウム)
*ソラリウムとは、太陽の光を取り入れるためのガラスが張られた部屋。日本語だと、サンルームとも呼ばれます。
2023年/2チャンネル・ビデオインスタレーション/19分32秒(ループ)
ガラス板2枚、ホログラフィック・フィルム、プロジェクター2台、音響システム
*Solarium(ソラリウム)とは、太陽の光を取り入れるためのガラスが張られた部屋。日本語だと、サンルームとも呼ばれます。
【チェンライ展での説明文】意訳:鈴木朋幸
子どもの頃、アピチャッポンは『The Hollow-Eyed Ghost』というホラー映画を観ました。1981年のタイ映画で、原題は『ผีตาโบ๋ (ピー・ターボー)』になります。
医師が目の見えない妻のために人を殺して、その眼球を妻に生体移植する物語です。妻にぴったりな目玉はなかなか見付からず、次々に殺人を繰り返す医師。ついに妻と合う眼球を手に入れますが、その持ち主が幽霊となり自分の目を取り返しに来ます。最後は太陽が昇り、陽光で幽霊男が破滅するのです。
そんな恐ろしい映画に対する、アピチャッポンなりのリアクションが本作です。
ガラスのスクリーンに映像が投影され、同じスクリーンに逆方向から別の映像が映される形態です。ひとつ目のビデオは、アピチャッポンが描いた幽霊の映像になります。
ホラー映画『The Hollow-Eyed Ghost』に登場する幽霊男の動きから、アピチャッポン自身の記憶に残る部分だけを取り出して独自の映像と化しました。
別のビデオが、ガラス製スクリーンで仕切られた逆側の部屋から投影されます。その映像は光の動きそのものです。
映像ふたつが重なり、幻想ともいうべきものが目に見えたり、目には見えなかったりする中で行き交うのです。
幽霊ビデオに使われた重低音サウンドは、古びた木造校舎を構造ごと震わすほどです。まるで映像内の幽霊と一緒に実際の建物が呼吸するかのようです。
幽霊というものは、映画作家と同じで、光の仕組みを探しているのでしょう。
夢みたいな状態から抜け出せず、自作のソラリウムにずっと閉じこもり、暖かな光を放つ太陽を切望する幽霊。本作のタイトルは、そんなニュアンスです。
本作は、視覚的な観点から部屋をふたつに分けています。ひとつは、映像を観る部屋。もうひとつは、光や参加者、建築を観る部屋です。
幽霊ビデオの向かいの部屋。ガラスのスクリーン越しに観客の姿が見える
東京・SCAI THE BATHHOUSEでの展示はチェンライのミニ版
【個展】アピチャッポン・ウィーラセタクン 「Solarium」
会期:2024年3月16日(土)- 5月25日(土)
開廊:12:00 - 18:00
休廊:日・月・祝は休
会場:SCAI THE BATHHOUSE
住所:東京都台東区谷中 6-1-23 柏湯跡 ギャラリー
料金:入場無料(画廊での展覧会です)
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