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【展覧会】遠藤麻衣子《識(キャリブレーション不能)》、銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階「メタル展」に出品中

  • 執筆者の写真: Tomo Suzuki
    Tomo Suzuki
  • 10月30日
  • 読了時間: 7分
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Maiko Endo | Space | 2025 ©Maiko Endo


トモ・スズキ・ジャパン(TSJ)は、銀座メゾンエルメス8階-9階ル・フォーラムにおける「メタル展」に出品中の遠藤麻衣子《識(キャリブレーション不能)》を製作しました。

 

本作にご参加・ご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。



識(キャリブレーション不能)


制作・監督・脚本・編集:遠藤麻衣子

製作:鈴木朋幸

共同制作:Eddie K. Goldblatt


出演:Keigo Okazaki

出演代役:bable


撮影監督:Eddie K. Goldblatt、 野田直樹


照明:伊地知新

スタイリスト:Peter Gunn Sho

ヘアメイク:西原成海


サウンドデザイナー:Nicolas Becker、 Kaspar Kosk

サウンドミキサー・録音:Kaspar Kosk

音楽:Nicolas Becker、 DJ Sotofett


カラリスト:Yov Moor

VFX・CGI:Hecat Studio Paris - Chadi ABO


水銀指導:野村興産

蛇撮影協力:ジャパン・スネークセンター


音響マスタリング・会場音響調整:オノ セイゲン


取材協力:飯田高遠堂、石田國壽、岸岡淳二、京都社寺錺漆、小林真輝人(東京大学)、兵頭龍樹、松永洋介、宮本英昭(東京大学)、寮美千子


製作:トモ・スズキ・ジャパン

制作:A FOOL


Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès

 


SPACE (Uncalibrated)


Director/Producer/Writer/Editor: Maiko Endo

Producer: Tomo Suzuki

Co-producer: Eddie K. Goldblatt


Cast: Keigo Okazaki 

Double: bable


Cinematographer: Eddie K. Goldblatt, Naoki Noda


Gaffer: Arata Ijichi

Stylist: Peter Gunn Sho

Hair and Makeup: Narumi Nishihara


Sound Designer: Nicolas Becker, Kaspar Kosk

Sound Mixer/Field Recordist: Kaspar Kosk

Music: Nicolas Becker, DJ Sotofett


Colorist: Yov Moor

VFX/CGI by Hecat Studio Paris - Chadi ABO


Technical Advisors: Nomura Kohsan Co., Ltd.(mercury), The Japan Snake Institute(snakes)


Mastered by Seigen Ono (SDM), Meyer Sound tuning by Seigen Ono (Saidera Ai Design)


Research Support by: IIDAKOENDO, Kunihisa Ishida, Junji Kishioka, Kyoto Shaji Hoshitu, Makito Kobayashi (University of Tokyo), Ryuki Hyodo, Matsunaga Yosuke, Hideaki Miyamoto (University of Tokyo), Ryo Michiko


Produced by: A FOOL, Tomo Suzuki Japan


Courtesy of Fondation d'entreprise Hermès



以下、公式サイト「メタル展 | エルメス - Hermes | Hermès」より引用(2025年11月8日現在):

 


古来、金属の加工を天命とする者は錬金術師に喩えられ、加工の材料やその配合、方式、工程などは魔法の知恵に等しかった。土(鉱石)を金属に変える技能は自然の営みと人間の手業が接するところに位置するため、歴史の早い時期の鍛冶師は、誰もが羨む未知の能力を授かった者となる。くわえて、製錬と鍛造のためには火を支配しなくてはならない。鉄を高温に熱する———鮮紅色から白色に変わっていく色だけが頼り———とそれを直視することは不可能で、ほぼ何も見えぬままハンマーを叩いて望む形を作り出すことになる。そのためには身体の所作を完全に把握し、コントロールする必要もあった。

 

ユーグ・ジャケ「アンビヴァレンス」より



2025年秋、エルメス財団は、書籍『Savoir & Faire 金属』を岩波書店より出版いたします。本書は、自然素材を巡る職人技術や手わざの再考、継承、拡張を試みるプログラム「スキル・アカデミー」の一環で、『木』(2021)、『土』(2023)に続く第3弾です。


本書は、仏語版『Savoir & Faire le métal』(2018、アクト・スッド社とエルメス財団の共同編集)から選ばれたエッセイやインタビューの翻訳と、専門家などによるオリジナルテキストやインタビュー、ポートフォリオから編纂しました。



本書の刊行を記念し、銀座メゾンエルメス ル・フォーラムでは、金属の属性を考えるグループ展を開催します。金、銀、鉄、鉛、真鍮……。青銅器時代から現代まで、人類の文明と共に歩んできた金属は、原材料となる鉱物や加工技術の多様性や価値の両義性といった特有の性質を持っています。


スキル・アカデミーのフランスにおける監修者である社会学者、歴史家ユーグ・ジャケは、書籍の中で、金属の特徴を、両義性(アンビヴァレンス)と呼んでいます。素材に備わる物理的なこの性質は、どのような文化的な側面を持っているのでしょうか。


例えば、鉱石から金属を取り出し加工する姿は、神話や魔術などのモチーフとなり、赤い炎を操る勇姿やカンカンと響く工具の大きな音として、現代人の記憶にまで畏敬とともに呼び起こされます。中世の錬金術や近代の合理性、あるいは音がもたらす象徴性、闇と光、社会階層など、展覧会「メタル」では、この両義性(アンビヴァレンス)について、音楽、映像、造形の側面から3名のアーティストたちが金属を読み解き、再考してゆきます。


メタル音楽を記号論的に解釈するエロディ・ルスール、日本古来の朱と水銀を媒介に内的宇宙と外的象徴を創造する映画監督の遠藤麻衣子、そして鉄球としての地球に人間活動を重ね合わせ、廃材を用いた作品を作る榎忠。金属が文化の中でどのような属性を作り出してきたのかということに様々な角度からアプローチする、多彩な魅力にあふれる機会となるでしょう。



金属が歴史の中で作り上げてきた属性を多角的にアプローチする本展「メタル」と書籍『Savoir & Faire 金属』が、より多くの方々の好奇心に触れる機会となることを願っております。

 



アーティストプロフィール Artists Profile


榎忠 / Chu Enoki

1944年、香川県善通寺市生まれ。現在は、兵庫県神戸市を拠点に活動。60年代後半から関西を中心に活動を始める。前衛グループ「JAPAN KOBE ZERO」での活動(1970-76年)を経た後、街中での会場探しからはじめ、自ら展覧会全体を作り上げることを行ってきた。半身の体毛を全てそり落とした《ハンガリー国へハンガリ(半刈り)で行く》(1977年)、自ら女店主に扮した《Bar Rose Chu》(1979年)など型破りなパフォーマンスや、銃や大砲などを扱った作品、金属の廃材に新しい生命を吹き込んだ作品など、独自の世界を展開。また榎は専業美術家ではなく、金型職人として働き、定年まで勤め上げた。その生きざまは、多くのアーティストに強い影響を与えている。


遠藤麻衣子 / Maiko Endo

ヘルシンキ生まれ。ニューヨークでの創作活動を経て、東京を拠点に活動。2011年、日米合作長編映画『KUICHISAN』で監督デビューし、翌2012年イフラヴァ国際ドキュメンタリー映画祭メインコンペ Opus Bonum(オプス・ボヌム)で、最優秀ワールドドキュメンタリー賞を受賞。2016年、日仏合作で長編2作目となる『TECHNOLOGY』を発表。中編『TOKYO TELEPATH 2020』は、2020年ロッテルダム国際映画祭正式出品作となる。2021年、初の美術作品となる映像インスタレーション《Electric Shop No.1》を東京のTakuro Someya Contemporary Artで発表。2022年、第14回恵比寿映像祭でオンライン映画『空』を発表し、東京都写真美術館に収蔵。2023年、同作が東京都写真美術館「風景論以後」展に参加。2024年、JST ERATO*稲見自在化身体プロジェクトと協働した短編映画『自在』が世界各国で上映された。*科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業総括実施型研究(ERATO)


エロディ・ルスール / Élodie Lesourd

1978年、サン=ジェルマン=アン=レー生まれ。現在はパリを拠点に活動。音楽を通じ、哲学、文学、社会学、美術史、建築、自然科学など、多岐にわたる分野の探求に取り組んでいる。ルスールの創作活動は、他のアーティストによる音楽関連のインスタレーションをモチーフとしたハイパーリアリズム絵画とロック音楽文化特有の記号や符号などを分解、変容、再解釈した作品群という、二つの異なりながらも補完し合う要素によって構成されている。共通の概念構造によって結びつけられ、形而上学的な目的を共有するこれらの作品を通じ、有限性とは何かを問いかけている。



 

基本情報 Information


会期:2025年10月30日(木)~2026年1月31日(土)


開館時間:11:0019:00(入場は18:30まで)

※ART WEEK TOKYO開催期間中(11/7~11/9)は10時から開館します。


休館日:水曜日(11月5日は開館)

※年末年始はエルメス銀座店の営業時間に準じます。

また、開館日時は予告なしに変更の可能性がございます。

随時以下でお知らせ致します。



入場料:無料


会場:銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階(中央区銀座5-4-1 TEL 03-3569-3300)

主催:エルメス財団



ギャラリーツアー&ガイドツアー


スタッフとともに展覧会を鑑賞するツアーを定期開催しております。いずれも事前予約不要です。どなたさまもお気軽にご参加ください。


1.ギャラリー・ツアー展覧会の背景やそれぞれの作品について、展覧会担当者が解説するギャラリーツアー。

日時:11月14日(金)17:00から(約40分、日本語のみ)


2.ガイド・ツアー会場スタッフとともに、展覧会を鑑賞するガイドツアー。

日時:11月21日以降の毎週金曜日 17:00から(約40分、日本語のみ)

 


ご来場に際してのお願い・ご案内


◎銀座店内混雑緩和のため、ソニー通り側のエレベーターからご案内いたします。※フォーラムへの入退場に店舗内のエレベーターをご使用頂くことができませんのでご注意ください。


◎混雑時は一時入場をお待ち頂くことがございます。



以上、公式サイト「メタル展 | エルメス - Hermes | Hermès」より引用(2025年11月8日現在):

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